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WalesOnlineウェブサイトの記事“Lifelong friends are now professional rugby rivals”(21 FEB 2011)より

Lifelong friends are now professional rugby rivals

スポーツを愛する2人の若者、Rhys LongMike Hughes。片方の転校がきっかけで同じ学校になったとき、2人は当然のようにすぐ仲良くなった。

しかしいくら最高の友だといっても、自分たちがまさかラグビー界で最大のライバル国、ウェールズとイングランドでそれぞれ同じ仕事に就くことになるなんて、その時は予想もできなかったに違いない。

 

Rhysが一方の国でパフォーマンス分析の責任者を務めることになったとき、Mikeもまた、橋を渡った向こう側の国で対等の立場に立っていた。

肘掛け椅子に座る目の肥えたラグビーファンにとって、居並ぶコーチングスタッフの中で自分のイニシャルのラップトップを携え、Warren GatlandとMartin Johnsonのそばに座る2人の男は、もうおなじみだろう。

 

2人が初めて出会ったのは、Mikeが11歳のとき、イングランドのWirralからウェールズのPorthcawl Comprehensiveに入学し、昼休みにフットボールをプレーしているときだった。

それ以来、2人の友情は続いている。去年、SurreyのEast Horsleyで開かれたRhysとMelanieの結婚式で、Mikeはベストマンを務めた。

 

CardiffのCantonに住むRhysは言う。「僕らのこんな状況、狂ってるとしか言いようがないよ。まさか自分のベストマンが、自分の仕事で最大の敵になるだなんて、思いもしなかったさ。」

「彼のスピーチは最高だったよ。こう言っては何だけど、彼の分析スキルが前面に出ていたよ。」

29歳のRhysはこう付け加えた。「ウェールズを去ってイングランドに行って、彼の仕事に取って代わろうなんで、ぼくには考えられないな。」

「けど、イングランドのクラブで働くのは目新しいことじゃない。」

ウェールズラグビー協会で働く男は、以前ロンドン・ワスプスのスタッフだったこともある。

 

一方で、そのライバル関係は薄れてはいない。今年のシックス・ネイションズの開幕戦、Cardiffでのイングランド戦に19-26で破れた試合後、Rhysはこの学友だった男から、手痛い非難を受けたのだと言う。

「最高の友達がぼくを完全に叩きのめし、そして試合後に軽口を叩かれたんだ。」

しかし、こうもつけ加えた。「しかし、ぼくたちはスコットランドと戦って鬱憤を晴らし、これから巻き返しだ。」

 

CardiffにあるUWIC(University of Wales in Cardiff = 現Cardiff Metropolitan University)で、Mikeの父が初めてパフォーマンス分析の学位を設置したのち、2人は最終的に同じ職に就いた。

Mikeの父は大学の講師の職を得ると、家族とともにPorthcawlに引っ越したのだった。

いまBathに住むMikeは「それは明らかに、ぼくの父の失敗だった。」そう渋々と認める。

 

イングランドチームの上司たちは、Mikeが相手側のチームに近い存在であることを心配していないと言い張る。

「相手の内部情報を取るのに都合がいいじゃないか、なんて彼らは言うんだぜ!」と。

「けれども、ぼくは彼に対しての発言には慎重にならなきゃいけない。」

「だけど、それはいいことさ。違っていることについて、かなり正直になれるからね。」

「うちのコーチの1人は、何人かのウェールズのコーチと一緒に学校に通った。だから、彼はWarren GatlandとShaun Edwardsの友人だ。そこは狭い世界だし、誰もがお互いを知ってる。」

 

彼の学生時代は厳しいものだった。1999年のファイブ・ネイションズで、イングランドのグランドスラムの望みをScott Gibbsがかの有名な「ウェンブリーの勝利」につながるトライで台無しにしたことは、今でも彼のトラウマだ。

「ウェールズで成長したイングランド人として、1年で最も大事なゲームといったら、もちろんウェールズ対イングランドさ。」

「もしイングランドが破れたら、それから1年間、ぼくは学校でひどく苦しい思いをした。それは今でも変わらない。」

「とっても親切な土地さ。でも時には、ぼくはひどく非難された。」

 

「ぼくらはお互いに、相手がどのくらいハードワークをしているか、どれだけの時間を仕事に費やしているか、それを知っているんだ。」Mikeは最後にそう結んだ。

(翻訳:橘 肇)

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