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Hudl.com内のBlog記事「Beyond the Stats: Using Hudl Sportscode to Analyze Player Performance part II」より(画像とも)。

Sportscodeで構築したプレーヤー・レイティング・システムを使った分析、2回目は欧州選手権の決勝トーナメント1回戦、スペインvsイタリア戦でのアンドレス・イニエスタ選手とダニエレ・デ・ロッシ選手のインパクトを検証しました。

ヨーロッパサッカー界の強豪、スペインとイタリアが、UEFA欧州選手権の決勝トーナメント1回戦で対戦しました。この試合で、私たちのプレーヤー・レイティング・システムを再度テストしてみました。

前回の分析からさらに進め、この試合では両チームのプレーヤーのインパクトをより細分化し、私たちの作った公式と試合結果との間に、整合性があるかどうかを見てみました。両チームのプレーヤーの中から、プレースタイルが似通っている点と、試合へのインパクトという点から、スペインはアンドレス・イニエスタ選手、イタリアはダニエレ・デ・ロッシ選手を選びました。

イタリアの2-0の勝利で終わったこのゲームを、私たちのレイティング・システムはこのように解き明かしました。

前半

スペインおなじみの4-3-3に、イタリアは3-5-2で立ち向かいました。アンドレス・イニエスタ選手はスペインのフォーメーションの中の6番目として、スペインの前進のためのクリエイティブ・ハブとしてのポジションを任されていました。

イタリアはそこに対処し、有効な機会をほとんど作らせていないようでした。

デ・ロッシ選手をアンカーとして、イタリアは中盤をコントロールし、特にイニエスタ選手とその周りの選手に対して、ゴールへの動きをほとんど封じ込めていました。スペインのプレーは中盤のコントロールによって支配され、イニエスタ選手は後ろからのプレーをつなげることに力を注いでいます。前半のほとんどを、彼はイタリアのミッドフィルダーとディフェンダーをパスで突破しようと苦闘し、しばしばイタリアが折り返してくれるだろうとサイドからサイドへのパスを試みましたが、うまくいきませんでした。

イタリアはスペインに対し、まとまったユニットでプレスをかけ、的確にカウンターを取り、セルヒオ・ブスケツ選手とスペインのバックラインの間のスペースを攻めていきました。最初のゴールへと繋がった一連のプレーを見てみましょう。

(本ページ内の画像はビデオにリンクしていません。Hudl.com内の元記事からご覧ください。)

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ファウルを呼び込んだプレーが鍵でした。イタリアはスペイン陣内でなめらかにボールを運び、スペインはなずがままでした。デ・ロッシ選手からグラツィアーノ・ペッレ選手へのボールインは完璧で、ジェラール・ピケ選手はファウルで止めるしかありませんでした。結果、イタリアの1点目へと繋がったのです。

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後半

後半、デ・ロッシ選手はチアゴ・モッタ選手との交替で53分にフィールドを去りました。早々に交替したにもかかわらず、私たちのレイティングでデ・ロッシ選手は8.3を獲得しました。最初のゴールを導いたフリーキックをセットアップした彼の的確なパスがその要因でしたが、彼の中盤の組織に与えたインパクトこそが本当の鍵でした。彼のプレーは、イタリアの7回のチャンスに直接的に貢献していました。

後半が進むにつれて、スペインの中盤が主導権を取り返していきます。ビンセント・デル・ポスケ監督はルーカス・バスケス選手を交替出場させ、サイドから前に出るようにしました。イニエスタ選手もゲームが終わりに近づくにつれ、より多くのチャンスを作っているように見えました。ボレーシュートはジャンルイジ・ブッフォン選手のセーブに阻まれました。

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結局のところ、イニエスタ選手の必死の働きもスペインにとっては十分ではありませんでした。スタッツから考えると、イニエスタ選手は以前と同等のレベルのパフォーマンスで、非常にいいプレーをしていました。鍵になったのは、90分プレーしたにも関わらずデ・ロッシ選手よりもずっと少なかった、創り出したチャンスの数です。彼のパスはイタリアのディフェンスを崩すことはできませんでした。そして結局のところ、そのチャンスの少なさこそがスペインの敗因でした。

Hudl Sportscodeを使って分析を試みたこの2試合を通じて、チェンスを創り出すことがいかに大事かを認識できました。もしあるプレーヤーのパスが相手に対するチャンスに直接結びついているのなら、それは単にプレーを動かすためだけのパスよりも、高い価値があります。イニエスタ選手のパスはプレーを動かしていましたが、そのパスはチームのチャンスに結びつかず、結果として0-2の敗戦に終わってしまったのです。

覚えておくべき大事なことは、分析とはすべて主観的で、分析しようと選んだデータはすべてその結果にも影響を与えるということです。今後、違うポジションの選手をSportscodeで分析し、彼らがゲームの結果に与えたインパクトを分析してみたいと思います。

(翻訳:橘 肇)

<訳者より>

文中、サッカーの戦術やポジションに関わる専門用語については、正確な翻訳ではないかもしれないことをお断りしておきます。おかしいと思われる部分については、原文をご参照ください。正確な意味についてアドバイスをいただけますとさらに嬉しいです。今後もHudlやSportscodeに関する記事を通じて、スポーツ・パフォーマンス分析の世界を紹介していきたいと思っています。

また、こうした海外の文献資料、HudlやSportscodeの資料の翻訳を仕事として手伝ってくれる人を募集しています(プロの翻訳でなくて構いません)。お気軽にお問い合わせください。

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