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Hudl.com内のBlog記事「Beyond the Stats: Using Hudl Sportscode to Analyze Player Performance」より(画像とも)。

現在開催中のサッカー欧州選手権。グループステージでPaul Pogba選手(フランス)がチームにもたらしたインパクトが、Hudl Sportscodeでの分析によって明らかになりました。

評論家やファンは、選手を批評することが好きですし、それはサッカーというゲームの大事な側面です。欧州選手権のグループステージのような大きなイベントだと、その分析のレベルはとてつもない、私たちのレベルからはかけ離れたものです。そこで私たちは、コアなファンやアナリストが自分たちの議論の参考にできるような、分かりやすい選手のレーティング・システムを作ってみました。

Hudl Sportscodeを使って追跡した統計的なデータを使って、ある選手がゲームに与えた影響力、インパクトの大きさを決定しました。元となる数値には、ボールの獲得、タッチの回数、チャンスをミスした回数、チャンスを作り出した回数、チャンスの有効性、アシスト、ゴール、パスの成功率、インターセプト、そしてタックルが含まれています。

それぞれのデータの数値には、計算式によって重み付けがなされ、その結果としてのスコアが導き出されました。そして、彼らのパフォーマンスが、ピッチ上の出場時間内においてどうであったかを分析しました。つまり、ゲームの後半で交代出場しても、早々に交代したとしても、レーティングがその選手のスコアを減らすことはありません。

この分析に用いたコードウィンドウがこれです。
Plane window
テストとして、フランスのグループステージの3試合をHudl Sportscodeを使って細分化しました。そして私たちが考えた方程式に従って、特にPaul Pogba選手のパフォーマンスがこの3試合でどうであったかを検証しました。

さて、その結果です。

Pogba選手のプレーの傾向が明らかになりました。最初の2試合では、多くの人がそう判断したように、フランスの3人のミーッドフィールダーの中での彼のポジションは深めで、しばしば触媒の役割を担っています。ボールを保持し、相手のディフェンスの隙を見つけようというフランスの戦術において、不可欠な立場です。そして、しばしば深いポジションからロングパスを出して、チャンスを切り開きます。ここに一つの例があります。

(本ページ内の画像はビデオにリンクしていません。Hudlのサイト内の元記事からご覧ください。)

Beyond the Stats 1

この鋭敏なパスはルーマニアのディフェンスを切り裂き、理にかなった得点のチャンスを作り出しました。私たちはこのプレーをPogbaが作り出したチャンスとしてタグ付けしました。なぜなら、彼のパスはダイレクトにチームの得点機会に影響を与えているからです。次にDimitri Payetのアルバニア戦でのゴールを見てみましょう。Pogbaが自陣からのボールが決定的なチャンスを演出しています。

Beyond the Stats 2

このチャンスはPogbaの視野から生まれています。彼はGignacが走りこもうとしているチャンネルへとボールを送り込んでいます。ボックススコアの中では彼にアシストは記録されませんが、彼のこのプレーへのインパクトは計り知れないものがあります。多くのメディアが、スイス戦のPogbaのプレーを高く評価していますが、私たちの分析でもPogbaは9.3ポイントを得ています。これはこの評価を裏付けるものです。このデータを理解する上で大事なことは、Pogbaがフランスのフォーメーションの中でプレーをしていた、その役割です。彼は前半はクリエーターとして、中盤よりもずっと前でプレーをしていたことがデータから読み取れます。彼は8回のチャンスを作り出し、3本のシュートをゴールに向けて放ちました。もっとも鮮やかな瞬間をご覧に入れましょう。

Beyond the Stats 3

Payetが後半に入ってきたとき、Pogbaはポゼッションを保つためにもっと深い位置へと移動しました。彼は後半のほとんどをバックシートの位置でプレーしましたが、そのことは彼の価値を少しも損なっていません。彼はなお、チームメイトにチャンスを作り続けていたのです。

Beyond the Stats 4

Pogbaが最初の3試合でフランスにもたらしたインパクトは、過小評価することはできません。彼はこれらのゲームのすべての側面において、不可欠な役割を担っていました。チーフクリエイターであるか、中盤のトライアングルの中の目立たない歯車の一つであるかには関係なく、Pogbaなくして、フランスはこの結果を得ることはできなかったでしょう。

Hudl Sportscoreと私たちが作ったレーティングシステムで、何がPogbaとフランスを成功に導いたのかを知ることができました。

さあ、次は?

次はこのデータの中に、もっとネガティブな値を加える必要があると考えています。ファウルやボールの喪失は、さきの分析の中では考慮に入れていませんでした。集計後にこれらの要素を集め、加えたのです。試合の全体像を論じることを目標にしつつ、同じポジションやインパクトの選手を特定して、彼らのパフォーマンスを分析したいと考えています。

(翻訳:橘 肇)

この記事はHudl.comのこちらのページを翻訳したものです。
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<訳者より>

文中、サッカーの戦術やポジションに関わる専門用語については、正確な翻訳ではないかもしれないことをお断りしておきます。おかしいと思われる部分については、原文をご参照ください。正確な意味についてアドバイスをいただけますとさらに嬉しいです。今後もHudlやSportscodeに関する記事を通じて、スポーツ・パフォーマンス分析の世界を紹介していきたいと思っています。

また、こうした海外の文献資料、HudlやSportscodeの資料の翻訳を仕事として手伝ってくれる人を募集しています(プロの翻訳でなくて構いません)。日本のスポーツ界のパフォーマンス分析の発展に、力を貸してくださいませんか?

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