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Ron Smith氏(元サッカー・オーストラリア代表テクニカル・マネージャー)(2006年)
スポーツテック社ウェブサイト[ケーススタディ]より翻訳(画像とも)
※ 文中の情報はすべて当時のものです。

テクノロジーの進化が日々の仕事に多大な恩恵をもたらすのは、スポーツのコーチにとっても例外ではない。テクノロジーと、それがもたらす衝撃は、現在のスポーツシーンの中で見過ごせない位置を占めている。そこでますます重要な要素になっているのは、そのテクノロジーをどのように使うかということだ。

可能性を制限するものは、自分の想像力だけ

8年間にわたるSportsCodeの信奉者、Perth Glory(オーストラリアサッカー・Aリーグ)のヘッドコーチ、Ron Smith氏は、このソフトウェアの有効性を理解している。その結果彼が得たものは、金では買えない価値、つまり彼のコーチングの仕事にとって必要な精密な情報を、最小限の時間で引き出すことができるということだ。

「SportsCodeの可能性を制限するものはただひとつ、自分の想像力だけだ。」Smith氏は言う。「SportsCodeの卓越した柔軟性は、私の希望を何でも実現してくれる、そしてそれこそが私がSportsCodeを好む理由なのだ。こんなソフトウェアが実現したのは、まさに夢のようだよ。」「SportsCodeは全く難しくない。私はコーディングの方法を定義することに7年間を費やしてきた結果、自分が欲しい情報を正確に得られるようになり、もしコーディングの後で他の情報が欲しくなっても、すぐにそれを見つけ出すことができるようになった。」

「私は試合をライブで録画し、コーディングし、そしてほとんどすべての情報を1回のテイクで集めることができる。一度に多くの情報をコードする鍵は、一気にやってしまえるように準備しておくことなのだ。」

コーディングストラテジーの転換

RS1
この点について、Smith氏は試合中にコーディングを行う方法を工夫した。その結果、同じ情報を集めるためにかかる人数と時間を減らすことに成功した。

彼はコーディングのストラテジーを変更し、試合を短いセグメントに分割していくことをやめ、試合を通じて、1回でチーム全体の動きをコーディングすることにフォーカスすることにしたのだ。同時にこれは、長期的に見ればより短い時間で彼の欲しい基本的情報をすべてカバーすることにもなった。

「セグメントに分けていく方法は非効率になっていた。なぜなら後になって、それぞれの現象を延ばしたり縮めたりしないといけなかったからだ。」「すべての情報を修正するために、後からそれをもう一度見直す時間の量がばかにならなかった。」

「そうして私の関心は、誰が何回ボールに触ったかとか、誰に対してキックをしたのかといったことよりも、ゲームの戦略的な側面に移っていった。チームがひとたびボールを持ったとき、どのくらい効果的にプレーできたか、どこでボールを得たのか、ポゼッションを得て自陣から敵陣にボールを運ぶ際のプレー内容がどうだったのか、そうしたことにより関心を持つようになった。これはチームをコーチングする際、どこにフォーカスすべきかを教えてくれるのだ。」

「こういう小さなことは、あなたが高い選択力を身につけることができることを意味している。エリートシステムを使えば、ゲーム中に別のチームをアクティベートすることもできるし、ひとつのチームからもう片方に移行することもできる。コーディングは継続しながらね。そしてどちらのチームがボールを支配しているかということにも、関連づけることができる。」

SportsCodeの開いた可能性

このソフトウェアの多機能さは、非常に多くのオプションを提供する。それはコーチたちが自分の欲しい情報を正確に吟味していく際に、多くのトライ&エラーができることを意味している。

「ゲームのどこからでも分析をスタートできるが、ゲーム全体のビデオをキャプチャしていることの利点は、どんな風にそれを使っても、ソフトウェアがそれに合わせた統計的な分析を提供してくれるということだ。」「試合中にコードしたものは何でも数えることができるし、追加の情報を見つけたいと思ったら、いつでもそれは可能だ。」

「それがこのソフトウェアのファンタスティックな点だ。私はものすごくコストのかかる、他のコーディングシステムも見てきたが、SportsCodeを使えば試合後すぐに提供できることに、どうしてそんなにも膨大なお金をつぎ込めるのか不思議に思う。」

コーチングキャリアとともに

昨年Perth Gloryにやってくる前、Smith氏はオーストラリアサッカー協会で、ワールドカップ最終予選のための準備に2年間を費やした。Smith氏はマレーシアで働いていた1999年にSportsCodeのポテンシャルに魅せられ、最初の契約を結んだ。

当初彼は、エリートレベルのコーチのための教育プログラムを進行するという彼の役割のため、サッカーを純粋に見るためにSportsCodeを使っていた。

RS2「私はそのとき、ソフトウェアがゲームを詳細に見る機会を与えてくれることに気づいた。そして、いろいろな物事を編集し、それらを教育のためにプレゼンテーションできる形に作り上げることができた。」

Smith氏はゴールパターンに関する調査に関わるようになり、3年間にわたって、3つのプレミアリーグのチームの詳細な研究を作りあげた。「サッカーの試合をコーディングするのは、最初はある種の興味からだった。しかしそのうち私は興味以上の非常な純粋さをもつようになり、自分のチームとこれから対戦するチームのパフォーマンスに関する情報を分析することは、ほとんど強迫観念のようになってきた。」

私はコーディングシステムを極めて洗練されたものに工夫し、私が考えることを何でも得られるようになった。ほんの数分あれば、ゲームから見いだしたいことは何でも発見できる。」

Smith氏は、コーチングと分析との間のバランスの取れた振る舞いを身につけている。ヘッドコーチとして、ヘッドアナリストとして、さらにそれ以上の立場としても、Smith氏はゲームをすばやく正確にコードする方法を確実にしているのだ。そして自らのチームと対戦相手のパフォーマンスを分析するというタスクを続けている。

Ron Smith氏のコーディングのコツ:
・1回ですべてをコードする。
・マニュアルトグル(on/off)式のコードボタンで、ゲーム後の編集の手間を削減する。
・個人のインスタンスではなく、チームパフォーマンスをコードする。
・ホットキーを使用する
・どこでプレーが起こるかを予測し、起きる前にボタンをクリックする準備をする
・常に「アタック」モードでコードする。これにより、相手のアタックとディフェンスと同時に、自分のチームのアタックとディフェンスをコードすることができる。
・選手たちに自分のパフォーマンスをコード、分析する機会を与える。時間の節約になるし、選手に自分自身のパフォーマンスを詳細に観察する機会を与えることにもなる。
[注意]上記は英文の直訳です。それぞれのコツの示す意味については、コーディングを行う皆さんでも考えてみてください。

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