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ロンドン・ワスプス (イングランドラグビー・プレミアシップ)
Apple社ウェブサイト(UK版)の記事より翻訳 (写真とも)

現在、スポーツテクノロジーは多くのスポーツのプロフェッショナルにとって、ますます重要なツールになっています。中でも最近ではプレーヤーとMacが「チームメイト」です。 イングランド、ウェールズ、そしてスコットランド、そしてアイルランドのラグビー代表チームと同様に、ロンドン・ワスプスラグビークラブでは、チームと選手のパフォーマンス向上のため、革新的なスポーツ分析システム、SportsCodeを使用しています。

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SportsCodeはゲーム中のイベントをリアルタイムで再生することができ、ゲームの中でもコーチや選手の判断材料を提供してくれるばかりでなく、パフォーマンス向上のために、正確かつ事実に基づいたトレーニングプランをたてるために不可欠なデータを提供するビデオ分析システムです。また相手チームの長所と短所を見つけ出し、そのパフォーマンスを評価するためにも役立ちます。

2006年のメルボルンでのコモンウェルスゲームスにおいて、ホッケーやネットボールを含む15のスポーツにわたってこのソリューションが活用されました。SportsCodeのメーカー、Sportstec社の社長Philip Jackson氏はこう主張します。
Jackson氏「世界中のあらゆるスポーツで、私たちのシステムは活用されているのです。」

このソリューションは、どうしてMac専用なのでしょうか?
Jackson氏「Macは他のどんなプラットフォームよりも、ビデオデータの処理が速く優れているからです。ビデオベースであるために、このシステムはコンピュータにとって過酷なアプリケーションであり、それゆえ強力なプラットフォームを必要とします。コンピュータがクラッシュしたからといって、レフリーはゲームを止めてくれないでしょう?」
「私たちはこのシステムを『合法的なパフォーマンス強化策』だと呼んでいます(笑)。SportsCodeによって、選手はよりスマートにプレーできます。そしてスマートなプレーは、選手寿命を2年3年と伸ばしてくれるからです。」

ロンドン・ワスプスのパフォーマンス・アナリスト、Rhys Long氏も、同じくこのソリューションの熱狂的な支持者です。 しかし、それはプラットフォームを重視した決定でなく(Macだからというわけではなく)、修士の学位取得のために、いま世間で利用可能なスポーツテクノロジーソリューションの比較研究をした結果、このソリューションが間違いなく選手のための最善の選択だと信じたからなのです。
Long氏「ゲームのビデオの中から見たいものを即座に見せてくれるSportsCodeと、ただビデオを再生して見るだけと、その間には信じられないくらいの差がありますよ。」

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ワスプスが以前使っていたのはパワーPCベースのMacでしたが、最近、SportsCodeのためにインテルCPUのMacBookとMacBook Proを導入しました。 Long氏はその結果に非常に満足しています。
Long氏「ゲームのビデオをキャプチャする際にあるビデオコーデックを使用しているので、DVDを作る際にはさらにそれを違う形式に変換しなければなりません。インテルMacを使用することで、これにかかる時間が50パーセントも短くなりました。」

さて、このチームは実際どのようにMacを活用しているのでしょう? 試合中には、2台のカメラからビデオをキャプチャしています。2台のカメラは同じ三脚の上に据え付けられ、1台はピッチ全体を、1台はプレーの場面をアップでとらえています。
Long氏「1つのスクリーンでこの2つの映像を分割して見られるようになっているので、コーチは全体の状況とともに、プレーの各局面を見ることができます。」

何かアクションがあるたびに分析チームは入力を行い、パス、タックル、スクラムや得点といったゲームの各イベントを記録していきます。こうしてビデオのタイムライン上にイベントを登録していくことが、このシステムにとって不可欠な作業です。入力した情報は簡単に検索できるので、スクラムやトライなど、特定のプレーだけを再生することが可能なのです。これはコーチがゲームに集中できるということを意味しますが、さらにチームの勝利のために、いま行われている試合に関して何かを確認する必要があるときにはいつでも、検索可能なタグ付きビデオデータを参照することができるということでもあります。クラブレベルではワスプスがかなりユニークであるとLong氏は信じています
Long氏「こういうことをしているチームはそれほど多くありません。しかし私たちはゲーム中の戦術の変更に活かそうとしているのです。」

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コーチとアナリストはゲームの間、絶えずSportsCodeのデータをモニターして、無線でダイレクトにピッチに、そしてピッチ上の選手に連絡しています。つまりゲーム中であっても、的確にチームの戦略に従って誘導することができるのです。
Long氏「こうしたテクノロジーを個々の選手のテクニックに置き換えることはできません。私たちがやろうとしていることは、選手たちの努力を『より効果的』にしてあげることなのです。 ゲーム中でも相手チームを分析しているので、戦略をすぐに変更することができます。」

彼のモットーは「模倣するな。革新せよ。」です。

また試合後にも、SportsCodeは有効な解析ツールです。ビデオは1試合まるごとの状態で、タグ付けされて検索可能な状態なので、システムの中に保存されているすべての試合のデータの中から要求に応じて関連したプレーを再生することが容易にできます。コーチやチームはそれぞれの瞬間をじっくりと観察し、そこだけを引き出し、そこに集中して議論し、そこから学び取り、変更を加え、さらにアップルのiDVDかDVD Studio Proソフトウェアを使用してDVDを作ることさえできるので、いつでもその関連したシーンを見て確認することができます。 試合のデータは本部のXserveに格納されています。
Long氏「1年あたり最大70試合もあるので、たくさんのハードディスクスペースが必要なんです。」

選手はどのようにとらえているんでしょう?
Long氏「これは『ミスを強調する』ためのツールではなく、よりうまくプレーができるようにしてくれる道具なんだ、と言うようにしています。」

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操作の簡単なことに触れましょう。
Long氏「MacとSportsCodeは非常に使いやすい。今年も新しいプレーヤーが数名入ってきましたが、30分も前に座らせればすぐに操作を覚えます。私の知っている限りでも、およそ10人が自分自身でMacを購入したと思います。それほどコンピュータに詳しくない選手でもこのシステムの簡単な操作を気に入ってますし、もちろんインターネットが大好きです。ですから、ウィルスの心配がほとんどない、というのも大きなボーナスですね。」
このチームのITコンサルタントは驚きべき「スイッチャー」です。
Long氏「うちのITコンサルタントはPCユーザーだったんですが、MacBookが出荷されるやいなや、すぐに購入しました。BootCampでWindowsを使っていますよ。(笑)」

SportsCodeを使い始めて4年、このテクノロジーはチームの成功をサポートしてきました。ワスプスはイングランドのプレミアシップを3度優勝し、ヨーロッパ一を決めるハイネケンカップを2度優勝したのです(訳者調べ)。
Long氏「私たちはフィールド上でベストであろうと、そしてこのロンドン・ワスプスがイングランドで、いやヨーロッパでベストのチームになるチャンスを作ろうとしているのです。」

Appleのその他のテクノロジーも関連して使われています。クラブではビデオiPodを選手に与え、常に試合の映像を携帯させようとしています。今年の後半には試合のハイライトシーンのビデオPodCastを始めようと計画しています。そしてSportstecも、ユーザーがストリーミングでビデオを見られるモジュールをリリースする予定です。
Long氏「将来、私たちはゲームの映像をインターネット経由で一般的にも見られるようにしたいと思っています。」

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