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スポーツテック社ニュースレター2011年3月号の記事より翻訳 (写真とも)

ビデオ分析の活用:ケーススタディ クインズランド・レッズ (スーパーラグビー)

南半球3ヶ国の15チームに拡大した世界最高峰のプロラグビーリーグ、スーパーラグビー(スーパー15)。7月9日に行われたファイナルは、レッズがクルセイダーズを18-13で破り、初の栄冠に輝きました。このレッズの快進撃を支えたスタッフの一人に、2009年のスポーツコード・ユーザーカンファレンスで講演を行ってくれたキース・デービス氏(パフォーマンス・アナリスト)がいます。 またレッズは昨シーズンからスポーツコードを採用し、今年はライブでのデータ活用をさらに進めていました。その一端を2011年3月号のスポーツテック社ニュースレターからご紹介します。 (文中の情報は2011年3月現在のものです。ご注意ください。)

Ewen McKenzieコーチのもとでひとつの壁を越えた2010年のシーズンに続き、レッズは2001年以来のファイナル進出を目指し、2011年はさらに大きな一歩を踏み出していました。

2010年に試験的にスポーツコード・エリートとCODAを運用し、その結果、2011年シーズンでは本格採用となりました。通常の細かい分析にはFairplay(オーストラリア各チームが採用するラグビー分析ソフトウェア:訳者註)を使いますが、チームには試合中にライブでフィードバックするためのツールが必要だったのです。

queensland reds coachスポーツコード・エリートによって、コーチ陣はゲーム中のリアルなデータ、高精度の映像、そしてコーチ自身のひらめきに基づいて戦術を変更していく能力を得ることができます。採用したゲームプランや、選手個人個人のパフォーマンスの善し悪しを分析し、それに基づいて選手交代のタイミングを図ることもできるのです。

カスタマイズされたスタッツウィンドウによって鍵となるポイントが常に目の前に示され、インスタンスを再生することによってそれを更に確認することができます。コーチが目印をつけたムービークリップはiPadに出力して、スタッツウィンドウのスクリーンショットと共にハーフタイムでのレビューに使われます。このときにビデオから出力した画像をスタッツの中に貼り込むことで、選手に対し視覚的な説得力を持たせます。

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(上図:クインズランド・レッズのリアルタイムフィードバックのためのシステム構成)

ゲームの進行につれ、ポジティブな結果を得るための質問と決断が繰り返されます。 自チームのゲームプランはうまくいっているのか?対戦相手の強みはどこか?それにどう対抗するのか? すべての情報が集められ、コーチは客観的なデータと試合の映像に基づいてハーフタイム用の資料をまとめ上げます。

要約すれば、ゲームの「前半」のための準備には1週間の時間をかけることができますが、「後半」のための準備をする時間は40分しかないのです。

想像もできないプレッシャーのかかるゲームにおいて、アナリストのBenとPeterにとってこれ以外の選択肢はないでしょう。

(橘  肇)

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