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第8回スポーツコード・ユーザーカンファレンス(2014年)「Unlock Potential」

2014年のユーザーカンファレンスは、このころスポーツテック社が掲げていたメッセージのひとつ「Unlock Potential」(可能性を解き放て)をテーマに開催しました。海外ゲストは、オールブラックスをはじめニュージーランドラグビー協会のサポートに当たっていたニュージーランドのカントリーマネージャー、Matt Toulson氏に早くからオファーを出していました。Mattさん(今季のスーパーラグビーの舞台裏でも、重要な役割を担っています)はスポーツテックへの加入前、スーパーラグビーの「チーフス」でパフォーマンスアナリストを務めていました。そんな経歴から、ラグビー関係のユーザーのかたの関心がとても高く、カンファレンスの前日(4月4日)にはラグビーユーザーを対象とした「ラグビー・テクニカル情報交換会」を開催しました。

<開催日>
2014年4月5日(土)10:30~19:00

<会場>
品川区立中小企業センター

<プログラム> ※ 講師のかたのご所属・肩書きはすべて当時、敬称略
10:30~ 開会あいさつ・スポーツコードの概要紹介
10:50~ 講演
「ロンドンオリンピックに向けたフェンシングナショナルチームへの映像サポート」
 千葉 洋平(日本スポーツ振興センター)
12:45~ 講演
” Performance Analysis in New Zealand “
 Matt Toulson(Sportstec New Zealand Country Manager)
15:00~ インフォメーション1
「Sportstec社 プロダクトの最新情報」 ~ SportsCode V10、Sportstec Player等のご紹介 ~
15:30~ 講演
「サッカーの現場におけるゲーム分析の現状とスポーツコードの活用」
 石崎 聡之(芝浦工業大学工学部共通学群体育・健康科目 准教授)
16:00~ 講演
「体験から見えたアナリストという仕事の本質」
 高森 勇旗(株式会社スポーツプログラムス)
17:30~ 懇親会

ロンドン五輪、銀メダルの舞台裏

この年は、36名のかたがご参加くださいました。まず私からスポーツコードの概要を紹介した後、最初のご講演は、フェンシングナショナルチームのアナリストである千葉様、2010年に続いてのご登壇をお願いしました。記憶に新しかった2012年のロンドンオリンピックでのフェンシング男子フルーレの銀メダル獲得の快挙について、その舞台裏を語ってくださいました。「自分の得た知識を共有し、意見を交換することで、さらなる向上を目指す。」というお考えから、自分の行っているワークフロー、使っているアプリケーション、実際にメダル獲得の決め手になったシーンまで、惜しげもなく公開してくださる姿勢にはいつも頭が下がります。

1%を得るために

Matt Toulson氏の講演は、カレッジ時代にゲームブレーカープラスを学んだところから、その後ニュージーランド・ワイカトのラグビー協会に入り、2007年から12年まで、スーパーラグビーのパフォーマンスアナリストを務めた自身の経歴から始まりました。中心となる話は、膨大なデータからインフォーメーションを取り出し、さらにインフォメーションを実際に落とし込むためのナレッジにしていくプロセスについて、スポーツコードの機能を織り混ぜながら話を進めました。また「Getting to 1%」というスライドでは、何千というインスタンスからプレゼンテーションに使う要素を取り出す作業について、「一貫した正確なコーディング」ができてさえいれば、目的のシーンを探し出すことはそれほど難しくはないと強調していました。他にも、基本的ながら大事なポイントに溢れている講演ですので、ぜひビデオでもご覧いただきたいと思います。

サッカー界の分析の現状

芝浦工業大の石崎様のご講演は、日本のサッカー界における「ゲーム分析」の現状についての一つの「クロニクル」(年代記)とも言える貴重なお話でした。このカンファレンスまでの数年間、毎年10数試合、トラックパフォーマンスとスポーツコードを使った先生の分析の現場に立ち合わせてもらい、サッカーの分析について学ばせてもらいました。まだまだスポーツコードの普及が進まない日本のサッカー界ですが、こうしてその良さを理解してくれる人の存在が、私の心の支えになっています。

プロ野球選手の見方・考え方

最後に登場したのは、プロ野球・横浜ベイスターズの元選手で、この前年、弊社からの派遣で社会人野球チームのアナリストを務めてくれた高森勇旗様でした。高森様と一緒に仕事をした1年間は「プロ野球選手というのは、ここまで凄いのか(考えるのか)!」ということを強烈に思い知らされた経験であり、ぜひこの経験をユーザーの皆さんにも知ってもらいたいと依頼した講演でした。高森さんの豊かな観察力と表現力の一端は、今でも様々な媒体で見ることができます。例えば、

カーライフ情報マガジン「イキなクルマで」月刊高森
東洋経済ONLINE「24歳でプロ野球をクビになった男が見た真実」

この年の講師の皆さんは、どれも「アウトプットウィンドウ」(「レポートモード」)をうまく使いこなしているのが特徴で、このカンファレンスの後、この機能に挑戦してみようというユーザーの方が増えたのはとても嬉しいことでした。

*講師のかたのご所属・肩書きはすべて当時のものです。

*当時ご参加されたかたで、写真のご希望がございましたらお送りします。ご連絡ください。
(文:橘 肇)

参考:月刊トレーニング・ジャーナル2014年7月号「ON THE SPOT/現場から」記事


(写真ご提供:月刊トレーニング・ジャーナル様)

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